著者: 著者: やまねこ タグ:
ISOFIX対応チャイルドシートを3台以上取り付け可能な車ってどんな車?

はじめに

「3列目にもチャイルドシートを付けたい」って、無理なのかな?

子どもが2人、3人と増えてくると、
多くの家庭で一度はこんな疑問が浮かびます。

  • 「急に親戚の子を乗せることになったけど、3列目にもチャイルドシートを載せられるかな?」
  • 「今の車、チャイルドシート3台付くんだっけ?」
  • 「ISOFIXって2列目までじゃなかった?」
  • 「3列目に子どもを乗せるのって危険なの?」

ネットで調べると、

  • 「3列目は危ないからやめた方がいい」
  • 「国産車にISOFIXは3台付かない」

といった意見も多く見かけます。

ただ実際には、
車の設計思想・安全基準・家族構成によって
判断はもう少し分解して考えられます。

この記事では、

  • ISOFIXでチャイルドシートを3台使いたいと考えたときの現実
  • 国産車で足りるケース/足りないケース
  • どうしても3列目を使いたい場合の現実的な選択肢

を、安全基準と公式情報を軸に整理していきます。

第1章:

まず押さえたいチャイルドシートの安全基準と前提知識
【R129 / JNCAP / Euro NCAP】

R44 と R129(i-Size)の違いを最低限だけ整理

チャイルドシートには、大きく分けて
R44(旧規格)R129(i-Size)(新規格) があります。

近年、R129が重視されている理由は主に以下です。

  • 側面衝突試験が追加された
  • 後ろ向き使用期間が延長された
  • 子どもの身長を基準にした設計になっている

この記事では詳しくは説明しませんが、
より厳しい条件で評価されているのがR129
という理解で十分だと思います。

※ 詳しい解説は別記事にまとめています。


日本の安全評価(JNCAP)の特徴と限界

日本では JNCAP(自動車アセスメント) によって、
車の安全性能が評価されています。

ただし、注意点があります。

  • チャイルドシートを含む乗員保護評価は 主に2列目まで(記事執筆時点)
  • 3列目の安全性は評価対象外 である(記事執筆時点)

国土交通省の資料でも、
3列目の安全性評価は「検討段階」であることが示されています。

つまり、

日本の評価制度では、
3列目について「安全/危険」を数値で判断できない

という前提で見ておく必要があります。

(参考: 国土交通省 自動車アセスメント実施要領


欧州の安全評価(Euro NCAP)では何が違うのか

一方、欧州では Euro NCAP において、

  • 子ども乗員保護が独立した評価項目として存在
  • 実際にチャイルドシートを装着した状態で衝突試験を実施

といった特徴があります。

すべての車が完璧というわけではありませんが、
子どもがどの席に座るか」を前提に
設計・評価されている点は、日本と大きく異なります。

(参考: Euro NCAP Child Occupant Protection


第2章:

「3列目は危険?」と言い切れないが注意すべきポイント

「3列目=絶対に危険」ではない理由

ネットでは
「3列目は危ないから使わない方がいい」
という意見をよく見かけます。

確かに注意は必要ですが、実は一部の欧州メーカーは、

  • 一定の身長までは座席による安全性差はない
  • 3列目も含めた設計を行っている

と説明している例もあります。
数は多くありませんが、3列目も含めて安全性を考えた設計のメーカーもあります。

(参考: Car Watch - ボルボの安全性に関する記事


それでも3列目に注意が必要な理由

一方で、3列目に注意が必要なのも事実です。

主な理由は以下です。

  • 衝突方向によっては影響を受けやすい
  • 車種・年式によって構造差が大きい
  • 日本車と欧州車では設計思想が異なる

特に日本車の場合、

  • 3列目は「補助席」に近い扱い
  • ISOFIX非対応であることが多い

といった点は理解しておきたいところです。


この章の結論

  • 3列目は「絶対に危険」ではない
  • 一部の欧州メーカーは、3列目も含めた安全性を前提に設計・説明している
  • 車の設計思想と評価制度を理解した上で選ぶことが重要

第3章:

ISOFIXでチャイルドシートを3台取り付ける現実

ISOFIXが支持される理由

ISOFIXは、

  • 車体に直接固定される
  • 取り付けミスが起きにくい

という理由から、広く推奨されています。

実際、シートベルト固定では 誤った取り付け方法が多い ことが指摘されています。


国産車のISOFIX対応状況(現実)

ISOFIX対応位置の違い(一般的な傾向)

車の区分2列目 左2列目 中央2列目 右3列目ISOFIX合計
国産ミニバン・SUV(多くの車種)××2
一部の国産大型ミニバン××2

※ 対応状況は**年式・グレード・市場(日本仕様)**によって異なります。必ず公式情報をご確認ください。

多くの国産ミニバン・SUVでは、

  • ISOFIX対応は 2列目左右のみ(中央席は非対応)
  • 3列目は非対応であるケースが大半

という仕様が一般的です。

これは安全性が低いというより、

  • 設計上の制約
  • 想定利用シーン

によるものです。

なぜISOFIXは3台以上取り付けにくいのか

理由内容
設計上の制約中央席や3列目は構造的にISOFIX固定を想定していない
想定利用シーン日本では「3列目=補助席」という考え方が強い
安全評価制度日本の安全評価では3列目が評価対象外

※ 各メーカー公式サイトの情報に基づきます。


輸入車で見られるISOFIX配置の特徴

一方、輸入車では、

  • 2列目3箇所+3列目2箇所
  • 合計5箇所のISOFIX

といった設計の車種もあります。

代表例としては、

  • フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン
  • アウディ Q7

などが挙げられます。

ただし、年式・グレードによる違いが大きいため、
公式情報で確認したほうがいいです

ISOFIX対応位置の違い(一般的な傾向)

車の区分2列目 左2列目 中央2列目 右3列目ISOFIX合計
一部の輸入車(欧州設計)5

※ ISOFIX対応位置は、同じ車名でも年式やグレード、国内仕様によって異なる場合があります。各メーカー公式サイトの情報に基づきます。


第4章:

家族構成・利用シーン別
チャイルドシートの現実的な設置パターン

ここでは、よくあるケースを整理します。

パターン①:子ども2人+大人2人

  • 2列目にチャイルドシート2台
  • 3列目は使用しない

→ 多くの国産車で問題なく対応可能

パターン①:子ども2人+大人2人


パターン②:子ども3人+大人2人

  • ISOFIXが3箇所必要
  • 国産車では選択肢が限られる

→ 輸入車も含めて検討対象になります

パターン②:子ども3人+大人2人


パターン③:帰省・祖父母同乗がある場合

(大人4人+子ども3人)

  • 3列目を一時的に使うケース
  • 取り回しや乗り降りのしやすさが重要になります

パターン③:帰省・祖父母同乗がある場合


パターン④:どうしても3列目を使いたいケース

(大人4人+子ども3人)

  • 例えば、新生児の隣に大人2人が座りたい場合
  • ISOFIXにこだわると配置の選択肢がかなり狭まります
  • 別の固定方法も検討対象になります

パターン④:どうしても3列目を使いたいケース


わが家の場合の実例(VW ゴルフトゥーラン)

わが家では、ゴルフトゥーランを利用しています。

  • 2列目にチャイルドシート2台と大人1人が座れます
  • 3列目は使用しない
  • 通常は3列目を使いませんが、一時的に大人2人を乗せることもできます。
  • 利用シーンに応じて座席を柔軟に使えています

※ あくまで一例であり、すべての家庭に当てはまるわけではありません。

我が家の場合の実例(VW ゴルフトゥーラン)


第5章:

どうしても3列目にチャイルドシートを設置したい場合の考え方

ISOFIX以外の選択肢:シートベルト固定

3列目では、

  • ISOFIX非対応の国産車が多い
  • ただしシートベルト固定は可能

というケースがあります。

この場合、

  • チャイルドシートの対応可否(シートベルト固定可能か?)
  • メーカーの推奨(3列目利用を認めているか?)

を確認しておくと安心です。


「付くか」ではなく「安全に使えるか」

重要なのは、

  • 物理的に付くかどうか
  • 法的に問題ないか

ではなく、

安全に、正しく使えるか

という視点で考えると安心です。

取扱説明書・メーカー案内を確認し、
可能であれば販売店で実際に試すのがおすすめです。


まとめ|この記事を読んだあとにやるべきこと

  • 公式サイト・カタログで確認する

    • ISOFIX対応箇所
    • 3列目に関する記載
    • 年式・グレード差
  • ディーラーで確認する

    • 実際にチャイルドシートを載せられるか
    • 3列目使用時の注意点
    • 2列目の可動範囲

「付くかどうか」ではなく、
安全に、正しく使えるか を基準に判断すると安心です。